業界・仕事内容

【職種紹介】ネットワークエンジニアの仕事内容とキャリアパス

エンジニアと一言でいっても、様々な職種があります。その中の1つである、ネットワークエンジニアの仕事内容とキャリアパスを紹介します。

私の最初のキャリアは、ネットワークエンジニアです。ここで3年間働いたあと、インフラエンジニアにシフトしていったのですが、今でもネットワークエンジニアとしてバリバリ働いている元同僚もいます。これらの実体験に基づいた話をします。

この記事が役に立つ人

IT業界で働こうと思っているけど、職種に迷っている人
ネットワークエンジニアになりたい人
ネットワークエンジニアだけど、今後のキャリアプランに迷いがある人

ネットワークエンジニアって、どんな仕事?


ネットワークエンジニアの仕事は、名前の通り通信をするためのネットワークを構築して運用することです。

個人宅にもネットワークは存在します。インターネット回線を契約して、モデムとパソコンをつなぐとネットワークになります。わずか2台の構成ですが、これもネットワークです。

自宅の場合は、パソコンが1台、多くても3台ぐらいまでが普通ですので、専門知識は不要でケーブルをつなぐだけで済みます。しかし会社の場合はそうもいきません。

パソコンは数十~数百台、それに加えてサーバも数十~数百台あります。更には、複数の拠点間の接続、フロアごとに異なるセキュリティ(通信制限)など考えることは多岐にわたります。ただ線をつなぐだけという訳にはいかないので、専門知識を以てこれらの課題を解決していくのがネットワークエンジニアの主な仕事です。

クラウド全盛でも仕事はなくならない

AWSなどのクラウドサービスの台頭により、サーバやネットワークの仕事がなくなっていくみたいな話もありますが、勘違いも甚だしいと言えます。

少し専門的な話をすると、ネットワークエンジニア目線だとクラウドは、サーバ郡が自社契約のデータセンターからAWSなどの拠点に移っただけですので、やることも仕事量もほとんど変わりません

ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事は技術的な分類をするといろいろありますが、どの技術を扱うにしても大別すると以下の3つをやることになります。

  1. 要件定義
  2. 設計
  3. 構築・導入

要件定義は、「規模は何人で拠点はいくつあって、こういうサービスを実現するためにこんな通信をできる必要がある」みたいなビジネス的な要件があって、それを実現するためにどういうネットワークが必要かを考える仕事です。何かかっこよく聞こえるかも知れませんが、資料作りとミーティングの繰り返しになりやすく、エンジニア的にはあまり面白くありません(^-^*)

設計は、要件が固まったら使用するネットワーク機器や台数と予算を出して、ネットワーク構成図を作成するのが主な仕事です。ネットワーク構成図を作るツールもあるんですが、VisioやExcelでやってしまうことも多いです。

構築は、できあがったネットワーク構成図を元に機器を設置して、機器の設定をしていくが仕事です。

余談ですが、開発(プログラミング)では作り込んでいくことを「実装」という言葉を使いますが、ネットワークやインフラよりの人にはあまり馴染みありません。「構築」という言葉を使っています。

新人はまず構築からやるようになって、徐々に設計や要件定義もするようになっていきます。プロジェクトの関わり方によっては、ケーブル作成や配線作業など、ブルーカラー的なことをやることもあります。

開発の仕事と同様に、要件定義や構築を上流/下流という嫌な言い方で分類する風潮があります。経験がないうちは上流フェーズにコンプレックスを感じることもあるかもしれませんが、気にしないようにしましょう。構築ができるようになれば、設計も要件定義も普通にできるようになります。

tara
tara
上流担当だからって別に偉いわけじゃないんですね。
(給料は高いですが・・・)

ネットワークエンジニアの仕事環境

エンジニアの仕事環境というと、マルチモニター、自動昇降机、高級チェアなど、恵まているイメージがありますが、残念ながらネットワークエンジニアには無縁です。

仕事場所がオフィスの自分のデスクの他、検証ルームやサーバルーム、客先など様々なので、ノートパソコン1台でいろいろ駆け回って安物の椅子や地べたに座って仕事することが多いです。

また要件定義や構築は客先で働くことも多く、スーツが基本です。大企業で自社のネットワークだけ見るというポジションの場合は、私服可の仕事もあるかもしれません。(大企業は未だにスーツが基本ですが・・・)

ネットワークエンジニアのキャリアアップ

ネットワークエンジニアのスキルを磨くには、どうすればいいのか


ネットワークエンジニアとしてもスキルを磨いていく方法は、開発者と比較すると難しいと言えます。

プログラミングの勉強は、自分のパソコンに好きな開発環境を作って、格安でクラウドのサーバをたてて、手軽に何でもできます。

それに比べて、ネットワークエンジニアの技術の勉強は、実機に直接設定を入れたりケーブルを抜き挿したりしての工程が必要になります。何十万円もする実機が数台とそれの設置場所が必要になりますので、個人で揃えるのは難しいです。社内の検証ルームでの作業など、やはり実務中心になってしまいます。プライベートでの勉強でとなると、技術書を読むことがメインになります。

中には自宅にサーバラックを設置して、ネットワーク機器を何台も買って勉強している強者もいますが、はっきり言って特殊なケースです。本人もキャリアアップのためというより趣味に近い感覚でやっていることが多くいです。ネットワークオタクでないなら、この方法は考慮しなくていいでしょう。

そこまでしなくても、ネットワークエンジニアとしてのスキルを磨いていくことは可能ですので、ご安心下さい。

私的な意見にはなりますが、IT業界で10年以上働いている立場から言わせてもらうと、ネットワークエンジニアの真の価値は、設計できるとか構築できるとかより、障害発生時にいかに適切に対応できるかにあります。この力も、座学や個人的な勉強では身につけづらく、やはり実務経験が重要になってきます。

ネットワークエンジニアを突き詰めていくと年収はどうなるのか


ネットワークエンジニアは未経験で就業できることも多く、その場合は年収350~400万円で始まることが多いです。その後、順調にキャリアを積んでいけば、エンジニア職で頂点が年収900万円ぐらい、全体平均は600~700万円ぐらいです。

ネットワークエンジニアの仕事は資格がなくてもできますが、最大手のベンダーである Cisco が資格商売をしている関係で、資格がものをいいやすい世界です。

その中でも最難関である資格 CCIE の保有者の年収は、800~900万円ぐらいと言われています。なので、技術職としての年収最高額は、900万円ほどと言えます。これ以上の年収を稼ぎたい場合は、マネージャー職にシフトしていく必要があります。

正直、CCIEの難易度を考えると報われない報酬体系です。CCIEをとるほどの労力を割くなら、他にいくらでも稼ぎようはあります。それでも、あえて茨の道を行きネットワークにこだわりを持つエンジニアをたくさん見てきました。かっこいい生き方だと思います。

CCIE は資格を取得した後も定期的に更新が必要で、資格保有というステータスを維持していくのが大変です。CCIEを持っていなくても、年収800万円以上稼ぐネットワークエンジニアはたくさん居るので、そこまでこだわらなくていいと思います。順調にキャリアを積んで、ハードワーク覚悟で外資に転職すると、これぐらいの給料レンジには到達します。

ネットワークエンジニアからのキャリアチェンジの選択肢

ネットワークエンジニアになろうと思っている人、もしくはなりたての人はその職を極めていこう思っていることだと思います。

しかしそれでも他の仕事にも興味が出てくる場合があります。その時、どのようなキャリアチェンジがあるのか説明します。

インフラエンジニア

一番、考えられるのは、ネットワークとも関わりが深いインフラエンジニアです。昔は、サーバエンジニアとかシステム管理者とか、もっと細かい職種分類だったのですが、最近はこの辺も含めて全部やるようになり、インフラエンジニアと呼ぶようになりました。

インフラエンジニアは、ネットワークの知識も求められはしますが、ネットワークエンジニアほどの深い専門知識はなくても大丈夫です。その代わりに、サーバ周りやシステム運用の知識が必要になってきます。

必要な知識が一部重複していることもあり、ネットワークエンジニアを数年経験した人は、インフラエンジニアに進路変更するのは難しくありません。私自身も新卒からネットワークエンジニアを3年を経験した後、インフラエンジニアになりました。

社内SE

社内SEになるケースも多いです。社内SEの仕事内容は、インフラエンジニアとほぼ同じなので、同じ理由でネットワークエンジニアから転向しやすいです。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアになる人もいます。

セキュリティエンジニアはプログラミング技術に加えて、インフラ全般の幅広い知識が必要です。しかし、そのような人材はそうそういないのが実情なので、ネットワークやインフラの経験が多少ある人を採用して、育成していく方針をとる組織が多いです。

ネットワークエンジニアの今後の展望

主戦場は大企業

クラウドの台頭でも、ネットワークエンジニアの仕事はなくならないと書きました。とはいえ、需要が限られてきているのも事実です。

社員1000人以下の中小企業などはサーバは完全にクラウドに出して、社内の簡易ネットワークだけ作ればOKという傾向が強くなってきています。ネットワークの専門家ではなく、インフラエンジニアやシステム管理者たちでなんとかなるケースも増えてきています。

ネットワークエンジニアの需要は、ISPや回線業者などのネットワークインフラを持つ企業や、グローバルな大企業などに限られてきています。需要は減るが、専門性が必要で供給(エンジニアや転職者の競合相手)も限られて単価は高くなりますので、年収の心配はいらないといえます。

専門性ゆえにキャリアが狭くなることも

どの業種にもいえることですが、専門性を極めるほど他の職種への転職が難しくなってきます。中でもネットワークエンジニアはその傾向が強いと言えます。

ネットワークエンジニアは、プログラミングができない人も珍しくありません。システム運用に明るくなく、ちょっとしたジョブのスクリプトも作れないという人もいます。

その代わり、ネットワークばかりやっているので、大規模で複雑なネットワークの設計や構築はバッチリ、無線でもセキュリティでもなんでもござれという人になっていきます。

業務経験を重ねれば重ねるほど、ネットワーク特化の技術者になっていきやすいので、転職も同業他社になりやすいです。

この専門特化になることをどう捉えるかは、人それぞれだと思います。私個人として、専門特化は素晴らしいことだと思います。プログラミングできないのはエンジニアとしてどうなと思う人もいますが、そんなものは圧倒的な専門性の前ではかすんでしまいます。

大規模ネットワークで障害が発生したときに、通信のルート計算をささっとこなして障害ポイントを見つけたりされると、半端なフルスタックエンジニアなんていらないと思えてきます。

専門特化、個人的にできなかった生き方なので、逆にかっこよく感じます。

まとめ

以上、ネットワークエンジニアを実際に経験した目線からの職種紹介でした。

ネットワークエンジニアとは、どういうものなのかわかっていただけましたでしょうか。ネットワークエンジニアになりたての人、これからIT業界で働こうと思っている人の参考になれば幸いです。

ABOUT ME
tara
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年収360万円でIT業界のキャリアスタート
SES -> Web業界 -> 大手メーカー -> フリーランス
と経験してきて、現在は年収1000万円を越えました。

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