業界・仕事内容

【職種紹介】汎用機(メインフレーム)エンジニアの仕事内容とキャリアパス

エンジニアと一言でいっても、様々な職種があります。その中の1つである、汎用機(メインフレーム)エンジニアの仕事内容とキャリアパスを紹介します。

この記事が役に立つ人

IT業界で働こうと思っているけど、職種に迷っている人
汎用機(メインフレーム)って何って人
汎用機のエンジニアになったけどキャリアに不安がある人

汎用機(メインフレーム)って何?


汎用機、別名としてメインフレームホストと呼ばれたりしますが、今の若い人からすると「何ですか、それは?」って感じでしょう。30代、40代の中堅エンジニアでも名前ぐらいしか聞いたことないとう人も多いかと思います。Webサービス全盛の現代においては、それぐらい、汎用機は特殊な業種となりました。

汎用機は一言で言うと、基幹業務を行う大型コンピュータです。サーバを巨大化したようなものです。物理的な大きさを表現するとサーバは1U~3Uで1ラックに10台前後はマウント(設置)できます。汎用機は1台で1ラック分です。ラックマウントの概念がなく、1ラックと同じ大きさでラックと並べて設置するイメージです。

Web業界のエンジニアからするとビックリかもしれませんが、昔はサーバが存在しませんでした。そんな時代に、基幹業務を担ってきたのが汎用機です。

今となっては、基幹業務のはほとんどはサーバに移行し、Javaなどで再構築されたりしていますが、銀行系などの一部の大企業や官公庁ではまだ根強く残っています。

この汎用機を運用したり、汎用機の基幹アプリを開発するのが汎用機エンジニアです。

余談ですが、汎用機の世界では、汎用機をホスト系と言うのに対してサーバをオープン系と呼称します。汎用機で行っていた業務の一部をサーバに移行するのをオープン化と呼んだりします。

なぜ汎用機を使うのか?


今はサーバが基本となり、汎用機は使わなくってきました。昔のシステムということで、レガシーシステムなんて呼ばれたりもします。

汎用機が使われなくなった理由は、金額が高いからです。汎用機を出しているメーカーはIBMと富士通がありますが、ともに1台で数千万円はします。柔軟な構成はできず、また開発言語もCOBOLやPL/Iという昔の言語でできることは限られてきます。そのため、汎用機が選択される余地は自ずと大規模な事業のみに限れられてきます。

では、逆になぜ今でも汎用機は使われ続けるのかというと、まずはサーバより故障率が低いです。そのため、銀行系など社会影響の大きい業務に適しています。

そして一番の理由は、移行コストが膨大だからです。おそらく完全な新規事業なら、どんなに信頼性が求められるシステムでも今ならサーバで構築されるでしょう。

しかし、既存のシステムの移行となると話は変わってきます。ハードウェアや技術者の確保などシステム的なコストもそうですし、ユーザの業務も変わるので、そのコストも大きく関わってきます。

移行に失敗したときのリスクも計り知れないので、簡単にサーバに移行しましょうとはいかないのが現実です。

汎用機(メインフレーム)エンジニアの仕事内容


汎用機の仕事は、主に開発運用の2つに分類されます。

開発は主にCOBOLで、汎用機上で稼働するアプリケーションを実装します。汎用機はGUIはありませんし、言語仕様も古いですし、開発環境も今風ではありません。技術好きの目線からだと、プログラミングとしての面白みは他の言語よりはないといえます。

また汎用機の開発は、大規模なので開発者が大量にアサインされます。その中で、一部の機能を延々と作ることになりやすく、あまり面白い仕事ではないかも知れません。

運用は、サーバ運用と似ていて、汎用機上で稼働するサブシステム(サーバで言うところのミドルウェアのようなもの)をセットアップしたり、ジョブを管理したりなどになります。ジョブは、JCLという言語で作ることになります。シェルスクリプトより更に書きづらく、実行も気軽にできたりするわけではないので、バリバリを手を動かすとかそういう仕事ではありません。

サーバ運用と似ていると書きましたが正確に言うと昔のサーバ運用です。今はAWS、GCP、Azureなどのクラウドサービスの登場でどんどん進化していってます。SREと呼ばれる概念もでてきて、汎用機の運用ともだいぶかけ離れてきました。

汎用機が使われるのは社会影響度の大きいコア業務というこもあり、サーバ運用ほど気軽に何かを実行したりとかはありません。実行前に作業手順書を作っていくつかの承認を通して、土日や深夜に作業時間を設けて手順書に1つずつチェックを入れて念入りなオペレーションをすることになることが多いです。

また汎用機のプロジェクトはSI文化が根強く残っているケースが多く、悪名高いEXCEL方眼用紙でドキュメントを作るなども結構あったりします。

汎用機のスキルを磨くには、どうすればいいのか


汎用機に関するスキルを、独学で磨くのは不可能といえます。環境を個人で用意することはできませんし、サーバやプログラミングの一般技術のように書籍はありません。Web上に文献もないので、座学はできません。

実際の業務を通してでしか、スキルは身につけることはできないでしょう。

汎用機(メインフレーム)エンジニアの年収とキャリアパス

選択肢1 職種チェンジ

今の20代のエンジニアで、最初から汎用機のエンジニアになろうと思ってIT業界に入った人はいないと思います。

ただ、何となくIT業界に入ったり漠然と開発だけやろうと思ってたら、いつの間にかSI構造に巻き込まれて、COBOLをやることになった、汎用機の運用業務をすることになった、ということはあるかも知れません。

その場合は、汎用機のエンジニアとして最後まで突っ走るのか、それとも早めにオープン系の開発やインフラエンジニアに進路を変更するのか決断する必要があります

というのも、汎用機の仕事は他のITの業種とは大きくかけ離れています。特に運用の方を担当している場合はその傾向が強いです。開発サイドなら、まだCOBOLの開発経験が評価されて、Javaなどの他の開発に移ることはできます。しかし、運用の場合は汎用機の運用経験が、他の業種において評価されることはほとんどありません。

なので、経験3年ぐらいの若手で、汎用機に特化のエンジニアになることを危惧する場合は、早めに職種チェンジを検討するのはありだと思います。

選択肢2 汎用機の専門家ルート

とはいえ、別に汎用機の仕事を続けるのを良くないと言っているわけではありません。

汎用機は、レガシーと呼ばれ将来的にはサーバ移行が進み仕事がなくなると言われていましたが、現実は汎用機は残り続け求人もかなりあります。

それとは対称的に汎用機の技術者は減少傾向にあります。そのため、汎用機のエンジニアは単価が高くなる傾向があります。COBOLの開発だけやっていたら年収はそれほどあがりませんが、運用もできるようになって汎用機のインフラまわりもできるようになると、報酬は上がっていきます。

汎用機の経験を積んでいき、最終的には汎用機のプロジェクトのマネージャーになると年収は1000万円を超えていく可能性もあります。汎用機のプロジェクトマネージャーは、富士通やIBMの需要があるのでこの2社への転職も可能になってきます。

もしくは汎用機のフリーランスになるという選択もあります。案件斡旋エージェントを通すと報酬は低くなりやすいですが、経験を積んで信頼関係ができてクライアントと直契約できるようになると年収1000万超えも不可能ではありません。

まとめ

以上、汎用機エンジニアの職種紹介でした。

汎用機エンジニアとは、どういうものなのかわかっていただけましたでしょうか。汎用機エンジニアになりたての人、これからIT業界で働こうと思っている人の参考になれば幸いです。

ABOUT ME
tara
tara
年収360万円でIT業界のキャリアスタート
SES -> Web業界 -> 大手メーカー -> フリーランス
と経験してきて、現在は年収1000万円を越えました。

エンジニアのキャリアアップに役立つ情報を発信していきます。